EN

menu

旧委員会アーカイブ

旧委員会について

構造生物学は、タンパク質をはじめとする生体高分子の機能をその立体構造から理解するという生命科学研究の基盤となる分野で、今世紀に入って飛躍的な進歩を遂げました。生命現象の理解という基本的な命題への貢献のみならず、創薬標的タンパク質の構造を基にして医薬品開発研究を行う製薬分野などでも重要な役割を果たしてきました。

我が国における構造生物学の隆盛は、文部科学省のタンパク3000プロジェクト(2002~2007年)に代表される国家プロジェクトの推進が一つの要因となっています。Photon Factory(つくば)や SPring-8(西播磨)のシンクロトロン放射光施設や各地のNMR装置などの基盤的インフラが整備・高度化され、X線回折法やNMR法などの生体高分子の構造解析法を飛躍的に発展させ、我が国の構造生物学研究の底上げに大きく貢献しました。その後、構造生物学を取り巻く状況はさらに大きく変化しました。例えば、タンパク質の構造解析法としてのクライオ電子顕微鏡の進歩にはめざましいものがあります。また、関連するさまざまな解析法を組み合わせる新しい視点からの研究も注目を集めています。これまで、学界のみならず産業界においても構造生物学の手法は広く用いられてきましたが、学界と産業界の交流や連携には、たとえば研究人材の育成など、今後より深められることが望まれます。

このような構造生物学分野の発展を背景に、日本学術振興会の産学協力研究委員会においては、2000年1月から2020年3月まで回折構造生物 第169委員会が学界と産業界の橋渡し機能を担って活動しました。本委員会(R022 量子構造生物学委員会)は、その活動を踏まえて、日本学術振興会の新しい産学協力委員会の一つとして2020年4月に設定されたものです。本委員会ではこれまで構造生物学研究の中心的役割を果たしてきたX線回折法(現在もPDB全登録の89%を占めています)のみならず、中性子線や電子線も含めた回折法および散乱法、NMR法、さらにはクライオ電子顕微鏡法やX線自由電子レーザー技術など、さまざまな構造解析法を複合的に組み合わせた構造生物学研究をより広い視野から見据えて、学界と産業界で情報を共有し、研究者間の密接な交流の場を提供していきます。

旧委員会のパンフレット

旧委員会メンバー

委員長 三木 邦夫
副委員長 齋藤 純一(研究会担当)
中川 敦史
運営委員 井上 豪(ホームページ担当)
桜井 尋海(広報担当)
玉田 太郎(広報担当)
深海 隆明(研究会担当)
光井 かおり(研究会担当)
村田 武士(研究会担当)

学界委員(個人会員)

⾜⽴ 伸⼀ ⾼エネルギー加速器研究機構・物質構造科学研究所
井上 豪 ⼤阪⼤学・⼤学院薬学研究科
⼤嶋 篤典 名古屋⼤学・細胞⽣理学研究センター
加藤 貴之 ⼤阪⼤学・蛋⽩質研究所
吉川 雅英 東京⼤学・⼤学院医学系研究科
栗栖 源嗣 ⼤阪⼤学・蛋⽩質研究所
児嶋 長次郎 横浜国立大学・工学研究院
清⽔ 敏之 東京⼤学・⼤学院薬学系研究科
清⽔ 伸隆 理化学研究所・放射光科学研究センター
庄村 康⼈ 茨城⼤学・⼤学院理⼯学研究科・量⼦線科学専攻
千⽥ 俊哉 ⾼エネルギー加速器研究機構・物質構造科学研究所
⽥中 良和 東北⼤学・⼤学院⽣命科学研究科
⽥之倉 優 東京⼤学・名誉教授(⼤学院農学⽣命科学研究科)
⽟⽥ 太郎 量⼦科学技術研究開発機構・量⼦⽣命科学領域
藤間 祥⼦ 奈良先端科学技術⼤学院⼤学・先端科学技術研究科
中川 敦史 ⼤阪⼤学・蛋⽩質研究所
難波 啓⼀ ⼤阪⼤学・特任教授(⼤学院⽣命機能研究科)
沼本 修孝 岡山大学・異分野基礎科学研究所
禾  晃和 横浜市立大学・大学院生命医科学研究科
三⽊ 邦夫 京都⼤学・名誉教授(大学院理学研究科)
⽔⼝ 賢司 ⼤阪⼤学・蛋⽩質研究所
村⽥ 武⼠ 千葉⼤学・⼤学院理学研究院
姚  閔 北海道⼤学・名誉教授(⼤学院先端⽣命科学研究院)
⼭本 雅貴 理化学研究所・放射光科学研究センター

産業界委員(法人会員)

化学情報協会 桜井 尋海
米山 孝裕
(株)コンフォーカルサイエンス ⽥仲 広明
⾼橋 幸⼦
(株)リガク 松本 崇
(株)丸和栄養⾷品 伊中 浩治
加茂 昌之
古林 直樹
Axcelead Drug Discovery Partners(株) 曽我部 智
沖 英幸
エーザイ(株) 守⾕ 潤
藤澤 直樹
仲川 綾哉
協和キリン(株) 齋藤 純⼀
⾼嶋 通雄
油井 研⼀
前田 信太郎
名切 千彩恵
高橋 雄一
宮城 光
笹嶋 雄也
⼩野薬品⼯業(株) 近江 理恵
前田  亮
第一三共(株) 鈴⽊ 誠
木村 貴子
森友 紋子
中外製薬(株) 深海 隆明
⿃澤 拓也
田辺三菱製薬(株) 藤川 乃り映
飯原 亜希子
熊埜御堂 太一
鳥本 奈緒
味の素(株) 山口 浩輝
杉木 正之
高橋 一敏
帝人ファーマ(株) 角田 真二

旧委員会・研究会

第1回研究会

日時:2020年12月14日(金)13:30 – 15:45
講師(敬称略):吉川 雅英(東京⼤学)クライオ電⼦顕微鏡による⽣体分⼦・細胞構造解析の現状
        千⽥ 俊哉(⾼エネルギー加速器研究機構)GTP 代謝研究
※開催形式:ZOOMによるオンライン開催 詳細はこちらをご覧ください。

第2回研究会

日時:2021年3月19日(金)13:30 – 15:45
講師(敬称略):加藤 貴之(大阪大学)クライオ電子顕微鏡によるタンパク質構造解析の問題とさらなる高度化への試み
        村田 武士(千葉大学)ヒト膜タンパク質の大量生産と構造解析
※開催形式:ZOOMによるオンライン開催 詳細はこちらをご覧ください。

第3回研究会

日時:2021年7月6日(月)13:30 – 15:45
講師(敬称略):⼤嶋 篤典(名古屋⼤学)クライオ電⼦顕微鏡の試料調製と構造研究
        清⽔ 伸隆(高エネルギー加速器研究機構)⽣体⾼分⼦の⼩⾓X線散乱解析
※開催形式:ZOOMによるオンライン開催 詳細はこちらをご覧ください。

第4回研究会

日時:2021年12月23日(木)13:30 – 15:45
講師(敬称略):水口 賢司(医薬基盤・健康・栄養研究所/大阪大学)計算⽣物学の創薬応⽤
        田中 良和(東北大学)サイトカイン受容体を活性化する 海洋天然物由来タンパク質の構造的考察
※開催形式:ZOOMによるオンライン開催 詳細はこちらをご覧ください。

第5回研究会

日時:2022年3月22日(火)13:30 – 15:45
講師(敬称略):足立 伸一(高エネルギー加速器研究機構)時間分解X線溶液散乱法による光化学反応の構造可視化
        栗栖 源嗣(大阪大学)酸化還元状態に留意した精密構造解析と電子伝達複合体形成
※開催形式:ZOOMによるオンライン開催 詳細はこちらをご覧ください。

第6回研究会

日時:2022年6月29日(火)13:30 – 17:10
講師(敬称略):井上 豪(大阪大学)除菌消臭剤MA-Tのメカニズム解明に基づく酸化制御技術の開発とその応用
        山本 雅貴(理化学研究所)生命機能に迫るSPring-8サイトの相関構造解析プラットフォーム
※開催形式:現地開催(東京)とZOOMによるオンラインによるハイブリッド開催 詳細はこちらをご覧ください。

第7回研究会

日時:2022年10月7日(金)13:30 – 17:00
講師(敬称略):清⽔ 敏之(東京⼤学)Toll様受容体(TLR)をターゲットとした創薬とSARS-CoV-2 M タンパク質の構造解析
        ⽥⼝ 英樹(東京⼯業⼤学)拡⼤し変容する細胞内タンパク質の世界
※開催形式:現地開催(東京)とZOOMによるオンラインによるハイブリッド開催 詳細はこちらをご覧ください。

第8回研究会

日時:2022年12月19日(月)13:30 – 17:00
講師(敬称略):野地 博⾏(東京⼤学)デジタルバイオ分析法から⼈⼯細胞リアクタ⼯学
        ⾼⽊ 淳⼀(⼤阪⼤学)受容体構造⽣物学から創薬へ 〜LassoGraft Technologyと受容体作動薬の開発〜
※開催形式:現地開催(東京)とZOOMによるオンラインによるハイブリッド開催 詳細はこちらをご覧ください。

第9回研究会

日時:2023年3月22日(水)13:30 – 17:00
講師(敬称略):⽩⽊ 賢太郎(筑波大学)タンパク質溶液の状態制御と産業応用
        玉田 太郎(QST)生体高分子の中性子結晶構造解析の現状
※開催形式:現地開催(東京)とZOOMによるオンラインによるハイブリッド開催 詳細はこちらをご覧ください。

第10回研究会

日時:2023年6月20日(火)13:30 – 17:00
講師(敬称略):津本浩平(東京大学)構造情報に基づく生命分子相互作用解析の現状と今後
        加藤英明(東京大学)膜タンパク質構造解析とその応用
※開催形式:現地開催(東京) 詳細はこちらをご覧ください。

第11回研究会

日時:2023年9月22日(金)13:30 – 17:00
講師(敬称略):難波啓一(大阪大学,本委員会委員)構造⽣命科学の基盤技術クライオ電⼦顕微鏡の進歩と将来展望
        齋尾智英(徳島大学)シャペロンから解き明かすタンパク質フォールディングと集合の制御メカニズム
※開催形式:現地開催(東京) 詳細はこちらをご覧ください。

第12回研究会

日時:2023年12月5日(木)13:30 – 17:00
講師(敬称略):米倉功治(理化学研究所/東北大学)クライオEM, EDとXFELによる電荷,化学結合の計測         
        内山 進(大阪大学)蛋白質医薬品やウイルス製品の品質管理の科学と技術
※開催形式:現地開催(東京) 詳細はこちらをご覧ください

第13回研究会

日時:2024年3月12日(火)13:30 – 17:00
講師(敬称略):梅津光央(東北大学)”機械学習が導くタンパク質の加速進化”
        出水庸介(国立医薬品食品衛生研究所)”タンパク質分解医薬PROTACの開発の現状と将来展望”
※開催形式:現地開催(東京) 詳細はこちらをご覧ください。

第14回研究会

日時:2024年6月6日(木)13:30 – 17:00
講師(敬称略):古賀信康(大阪大学)”ゼロからのタンパク質人工設計と折りたたみ可能なトポロジーの数”
        南後恵理子(東北大学)”X線自由電子レーザーによるタンパク質非平衡状態解析”
※開催形式:現地開催(東京) 詳細はこちらをご覧ください。

第15回研究会

日時:2024年9月13日(金)13:30 – 17:00
講師(敬称略):當舎武彦 (兵庫県立大学)”鉄活性中心における一酸化窒素還元の分子機構”
        林 重彦(京都大学)”タンパク質分子機能の理論的理解と設計(仮題)”
※開催形式:現地開催(東京) 詳細はこちらをご覧ください。

第16回研究会

日時:2024年12月20日(金)13:30 – 17:00
講師(敬称略):
仁田 亮(神戸大学)”クライオ電子顕微鏡を基軸としたクロススケール計測で医学・生命科学を解き明かす”
前仲勝実 (北海道大学)”北大クライオ電子顕微鏡体制とウイルス治療薬・ワクチン開発”
※開催形式:現地開催(東京) 詳細はこちらをご覧ください。

第17回研究会

日時:2025年2月27日(木)13:30 – 17:00
講師(敬称略):
禾 晃和(横浜市立大学)”膜タンパク質の構造ダイナミクスの解明に向けた複合的構造⽣物学”
中川敦史(大阪大学)”放射光を利用したタンパク質の構造解析”
※開催形式:現地開催(東京) 詳細はこちらをご覧ください。

旧委員会・ニュースレター

News Letter Vols. 1 & 2 (2020、2021年度合併号)
News Letter Vol. 3 (2022年度)
News Letter Vol. 4 (2023年度)

旧委員会・内規

旧委員会内規はこちら

量子構造生物学研究会
メールアドレス office@cqsb.org